- 転職したいけど、新型コロナウイルスの影響で上手くいかない…
- 企業が求めている人材と自分は合っていないのかも…
- そもそもこの状況で転職活動はしない方がいいのだろうか?
2020年、世界規模で大流行した新型コロナウイルス。
2020年に続き2021年も転職市場にも大きく影響しています。
企業が採用を控える動きが目立ち、人を採用するどころかそもそも売上が立たず倒産してしまう企業も増えているぐらいです。
そこで企業はこの状況を何とか乗り越えようと、より能力の高い、スキルや経験がある人材を確保しようとしており、これまで以上に人材の選定基準を上げています。
そのため、転職希望者は企業が今どういった人材を求めているのかをしっかり把握することが大事です。
そうでなければ「転職活動を始めたけど受からない・上手くいかない」と壁にぶつかったり、転職活動自体を考え直さなければいけなくなるかもしれません。
そこで今回は、企業が今求めている人材やコロナ禍でも転職活動を上手く進める方法をお伝えしていきたいと思います。
- コロナ禍でも転職活動をすべきかどうか
- コロナ禍でも転職活動を上手く進める方法
- 今、企業が求めている人材
コロナ禍でも転職活動はしていいの?
厚生労働省では毎月末頃、「有効求人倍率」というものを発表しています。
有効求人倍率とは、仕事の数(有効求人数)÷仕事をしたい人の数(有効求職者数)で割った数値のことです。
数値が「1」より小さくなると、それはつまり仕事の数(求人数)が減っているということなのですが、まさに今がそんな状況で、2020年に入ってコロナウイルスが流行し始めてからは、益々この数値は下がっています。

出典:厚生労働省より
これは、職を求めている転職希望者にとっては不利な状況になるということです。
とはいえ、この数値はハローワークの求人数とハローワークに登録した方の数を元に出されているため、求人サイトや求人情報誌の求人掲載数や、それらを利用して応募する求職者数は含まれていないのです。
つまり、求人はハローワーク以外にもたくさんあるため、この数字だけを鵜呑みにしてはいけません。
またこれらの数字は、業種や職種によっては差があります。
人手が足りず集まらないものと、人気で応募が集まるものと大きく差があり、それにコロナの影響が加わって、積極的に採用に動いている業種・職種と採用を中止・延期せざるを得ない業種・職種に大きく差が出ています。
つまり、コロナ禍での転職活動については、業種や職種によっては大変厳しくおすすめできません。
しかしそれは逆に、募集が多い業種や職種が多いところもあるということなので、改めて「今自分ができることは何か?」を考えたりなど、転職活動の進め方に少し工夫をする余地があるため、必ずしも「転職活動をしない方がいい」と考える必要はないでしょう。
コロナ禍で転職市場はどう変化している?

先に記述した「有効求人倍率」について、数値が「1」より小さい場合のお話をしましたが、数値が逆に「1」より大きくなっていると、それはつまり仕事の数(求人数)が多くなっている時で、これがいわゆる売り手市場というものです。
2019年の10月は1.5ちょっとなので、相当ですよね。
そのため日本はここ数年、雇用情勢は安定している傾向にあり、転職市場においても売り手市場だと言われていました。
そんな職を求める人にとっては有利な状況であった中で迎えたのが2020年。
本来なら東京オリンピック・パラリンピックが開催され、その経済効果は2020年の夏ごろまで続くだろうと見込まれていたのに、今は新型コロナウイルスの影響で随分その状況が変わってきています。
コロナが世界的に流行したことで経済の動きが停滞し、有効求人倍率も下がりました。
求人募集の取り止め・または延期するといった企業が増えたため求人数も減り、転職市場は一気に「買い手市場」になってしまい、転職希望者にとっては不利な状況へと変化しつつあるのです。
企業はどのような人材を求めている?
これまではオフィスに出社して、仕事をするというのが一般的でした。
しかし、コロナで在宅勤務が始まり「オフィスにいなくても仕事はできるんだ」と考える企業が増えました。
感染拡大防止のためとはいえ最初は煩わしく感じたものの、いざ行なってみると通勤時間が省けるなど感染予防以外のメリットに気づき、緊急事態宣言が解除されてもなおリモートワークを続けている企業もあります。
そしてこれは今後、新型コロナが収束しても続き、リモートワークを許容する企業は広がっていくと考えられます。
それに伴い、仕事の取り組み方も言われたことをただこなす「オペレーション型」から、自分で自ら創造し動いていく「クリエイション型」へ変化しつつあります。
指示を待ったり、指示されたことをただこなすという「受動的」スタイルだったこれまでとは違い、すぐ横に上司がいないリモートという環境が増えていくのであれば、一人ひとりが「今何をすべきなのか?」と自ら考えて動いていくという「能動的」スタイルが取れる人が求められるようになるでしょう。
新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務や自宅待機を余儀なくされたことで社会のあり方も変化を迫られているからこそ、企業が求める人材像も、これまでとはまた違うものになるということです。
転職活動が上手くいかない時の対処法3選!
転職活動は、採用が決まらず長引けば長引くほど精神的にきつくなってきます。
そうなってくると「自分が希望する企業じゃないけど、活動に疲れたからそこへ転職する」なんてことになりかねません。
特に今はコロナの影響で、転職活動を始めたとしてもコロナ前に比べれると長引く可能性が高くなります。
もし焦って決めてしまい、また転職するとなったとしても、転職難易度はコロナ前より高くなるでしょう。
そうならないためにも、転職活動は上手に進めていかなければなりませんが、もし上手くいかなくなった時はどう対処すればいいのでしょうか?
対処法①自己分析やスキルの棚卸しをする!
コロナの影響で在宅勤務や自宅待機で自由の時間が増えたことで、「自分には何ができるのか?」「何が強みなのか?」と、自分のキャリアを見つめ直し、不安に感じている人も多いと思います。
そんな方はまず、今までのキャリアを振り返り、大小関わらずこれまで関わってきた仕事内容を書き出したりして、自分のスキルなどを分かりやすく言語化してみてください。
そうして自分を分析することで、別の職種にチャレンジできる可能性が出てきたり、これまで気づけなかった自分の強みやアピールできるものが見えてくるでしょう。
こちらの記事で転職成功した私が自己分析で使用したツールをお伝えしています。

対処法②応募する企業を増やす!
希望する求人に自分のスキルや経験が届かない場合、「書類で落ちて、面接にすらいけないのでは・・・」と心配する方もいます。
しかしそんな方こそ、たくさんの企業へ応募をしていただきたいです。
挑戦してみることで「ああ、今の自分のとってこの挑戦は難しいんだ」と自分の現時点での力を理解し、判断ができることも大きなメリットです。
「今の安定を捨ててでも、希望を叶えたい」と思うのか。
「今は仕事ができているし、あえて厳しい道を選ばなくてもいいかな」思うのか。
これは挑戦してみて初めて、どれだけ自分の中で覚悟ができているのかがわかったり、次にとるべき行動の判断ができるでしょう。
対処法③転職のプロに相談する(転職エージェントを利用する)
コロナの影響で、人材業界の状況は日々変化しているため、企業の募集状況もその時々で変化しています。
たとえ同じ業種・職種であっても企業によって採用方針が大きく異なります。
このように、日々目まぐるしく変わる情報を個人で収集し続けるのはかなり難しいと言えるでしょう。
それをカバーしてくれるのが、転職エージェントです。
転職エージェントは転職活動のプロとして転職希望者をしっかりサポートするため、常にリアルタイムで転職市場や企業の最新動向を追っています。
各業界ごとの傾向だけでなく、個別の企業ごとの採用の状況なども把握しているため、転職エージェントを上手に活用することで、コロナ禍での転職活動を円滑に進めることができるでしょう。
また、転職エージェントを利用すると、応募書類の作成や面接対策についてもアドバイスをしてくれます。
対処法①にあった「自己分析やスキルの棚卸し」をしたとしても、書類や面接でうまく企業に伝えられなければ、選考基準が厳しくなっている今を乗り越えられません。
書類や面接選考をパスする確率を上げるための方法を得られることは、転職者にとって大きなメリットとなるでしょう。
まとめ
では最後にまとめです。
- 工夫によってはコロナ禍でも転職活動はできる
- コロナ禍で企業が必要しているのは「自分自ら動ける人」
- 転職活動が上手くいかない時の対処法①自己分析やスキルの棚卸しをする
- 転職活動が上手くいかない時の対処法②応募する企業を増やす!
- 転職活動が上手くいかない時の対処法③転職のプロに相談する(転職エージェントを利用する)
コロナのことがあるから転職は難しいだろう、転職すべきではないと決めつけてはいけません。
確かに厳しいのは事実ですが、コロナが終息した後の時代を見据えて、自分の能力が活かせたり将来性が高い企業を選んだりできる今がむしろチャンスとも言えます。
今自分が何に不安を感じているのか、どうしたいのかを考えて「とりあえずは今は求人をピックアップするだけにしよう」「エージェントに相談してみよう」など、できるところから始めてみましょう。