- 転職したいけど、高卒だと仕事がないって聞くな…
- 高卒は大卒よりも転職に不利なんだろうか…
高卒までの学歴の人が、他の人に転職することを相談すると、たいてい返ってくるのは
「高卒は仕事が無い」
「高卒の転職は難しい」
といった答えが多いです。
確かに、高卒は仕事がないという話は聞きますが、実際のところはどうなのでしょうか?
もし転職が難しいのなら、どうすれば転職は成功するのでしょうか?
今回は、高卒だと仕事がないと言われる理由と、高卒でも転職を成功させる方法をご紹介します!
- 高卒だと仕事がない理由
- 高卒でも転職を成功させる方法
高卒だと仕事がない?
高卒は仕事がないと言われがちですが、しかし実際は、高卒と大卒では就職率に差はありません。
転職率のデータはありませんが、就職率のデータがあります。
文部科学省と厚生労働省によると、令和2年3月の就職状況は高卒・大卒の人ともに就職率98,2%となっています。
出典:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_11810.html
学歴関係なく、こうして仕事に就けている人はいるのです。
なのになぜ、高卒だと仕事がないと言われているのでしょうか?
高卒だと仕事がない理由

大卒と高卒でそれぞれ求められる能力が違う
高校までは、自ら提案したり問題を自分たちで解決するといったことがあまり求められません。
感想文を書いてと言われたら書きますし、テストで出てきた問題をただただ解きます。
分からないことがあっても、先生に聞けば解決策を教えてくれるでしょう。
つまりは、毎日授業に出席し、先生から指示されたことをして、テストで最低限の点数さえ取れば卒業できます。
そうした教育を受けてきてから社会に出て働くため、高卒は
・言われたことを言われた通りに、問題なくこなす
・問題が起きたらそれを報告する
といった能力が求められます。
一方、大学では、実際に問題を解決するといったことが求められます。
高校までの時とは違い、分からないことがあれば自分で情報を集め、問題を解決するという力が必要となってきます。
しかし、その情報の中には間違いもあります。
なぜなら今の世の中は情報社会で、いろんな情報が交錯しているからです。
問題を解決するためには、何が正しくて何が間違っているのかしっかり見極め、取捨選択ができなくてはいけません。
そういった情報収集能力、情報を取捨選択する力、問題を解決する力が大学生活を通して養われるのです。
そういった教育や経験をしてから社会に出て働くため、大卒は言われたことを言われた通りに、問題なくこなすことや、問題を報告することに加え、
・問題を解決する
・情報の取捨選択ができ、良い道(売上を伸ばす・利益を得るなど)へ導く
といった能力が求められます。
このように、学歴によって求められることが違うため、例え同じ会社でも任せられる仕事が異なります。
よって、転職時に前職での実績を問われても、アピールできる実績がなく「言われたことを言われた通りにやっていた」としか答えることができません。
そうなると、企業側から「判断が難しいため不採用」という結果を突き付けられてしまい、転職者も転職することに躊躇してしまうのです。
大卒以上を条件にしている企業が多い
どんなにやりたい仕事でも、諦める理由となってしまう「大卒以上」という募集条件。
企業がこんな条件を出す理由としては、大きく二つあります。
・優秀な人が欲しいから
全員が全員というわけではないものの、やはり「大卒は優秀な人が多い」と考える採用担当者は多いです。
そのため、大卒以上と謳う企業が多いのです。
・効率よく採用活動をしたいから
給与が高かったり、待遇面が良かったりすると、どうしても応募が殺到します。
そうなると採用担当者は対応が追いつかなくなってしまうため、「大卒以上」と条件をつけて応募人数を絞ることで、採用活動にかかる人員と時間を削って良い人材を入れたいという思いがあるのです。
大卒に比べて高卒は離職率が高い
大卒よりも高卒の方が離職率が高いことも、企業が高卒の人をあまり採用しようとしない理由の一つとして挙げられます。
厚生労働省のデータによると、大卒の場合は3年以内に離職するのは3割程度ですが、高卒の場合は4割近くになっています。
大学卒…1年目:11.9 2年目:10.4 3年目:9.5
高校卒…1年目:18.2 2年目:11.6 3年目:9.6
出典:https://www.mhlw.go.jp/content/11652000/000370074.pdf
大学生が就職活動をする場合は、自分を分析し、合いそうなところを何社も受けます。
しかし高校生の場合は、一社から内定をもらったらそこで就職活動は終わります。
自分のキャリアや将来に対して深く考えることがないまま就職するため、会社が合わない・仕事が合わないという理由で辞めたいと思う人も少なくないのです。
とはいえ、やはり企業にとっては、採用にかかった費用もそれなりにかかっていますから、3年ほどで辞められてしまうとかなりの痛手になります。
そのため、例え転職者であっても(社会人経験を積んでいたとしても)、高卒を取ることに前向きではないのです。
高卒でも転職成功させる方法
今の自分のスキルや能力を見極める(自己分析をする)
自己分析とは、自分自身の弱点や強みを明確にするというものです。
下記のようなポイントを深く分析していくことで、これまでの自分の経験を整理することができ、得手・不得手が見えてきます。
・自分がこれまで何をやってきたのか?
・どのような評価を受けてきたのか?
・どんなことが得意、不得意なのか?
・困難にぶつかった時、どう乗り越えたのか?
・取り組んでよかったこと・学んだことは何か?
得手・不得手が見えてくると、「自分に合った仕事は何か」が分かってきて、仕事を探しやすくなります。
また、面接の際に自己PRや志望動機を聞かれてもブレなくはっきり答えることができ、説得力が生まれます。
こちらの記事で転職成功した私が自己分析で使用したツールをお伝えしています。

資格を取る
「学歴」というものに大きな壁を感じるのであれば、資格取得を目指したり、自分がやりたいと思う仕事に役立つ知識を得るために勉強してみてもいいでしょう。
企業の採用担当者というのは、応募数が多ければ多いほど応募書類に目を通す時間が短くなりがちです。
そのわずかな時間に、つらつらと学歴や志望動機が書かれた文章の中でも、明白に箇条書きされている「資格」があると、パッと目に留まりやすく印象も与えることができます。
資格があれば必ず採用されるというわけではありませんが、何か一つ確かなものを持っているというだけで自信に繋がりますし、学歴によって発生してしまう不利な状況も回避しやすくなるでしょう。

転職エージェントに相談する
転職エージェントとは、自分専属で転職アドバイザーが付き、面談から内定まで転職活動をサポートしてくれるものです。
面談で話した経歴や、希望する条件とマッチする求人を紹介してくれるので、ミスマッチが起こりにくいです。
また、自分で求人を探す手間が少なくなり、その分応募書類の作成に時間を費やすなど、効率的に転職活動を進めることができます。
こういったサービスは大卒向けだと思われがちですが、実は高卒でも利用しやすい転職エージェントというものは存在するので、選び方のポイントをまとめておきますね。
・高卒専門のエージェントを選ぶこと
・高卒歓迎、学歴不問などの求人を多く保有するエージェントを選ぶこと
・書類選考や面接をパスしやすくするための丁寧なサポートをしてくれるエージェントを選ぶこと
高卒専門の転職エージェントであれば当然、高卒の方でもチャレンジできる求人を多く保有しているため、可能性は広がります。
また、履歴書の書き方や自己PRの仕方など面接対策等を丁寧にしてくれるエージェントが多くいるので、学歴が気になる上に転職が初めてという方でも安心です。
まとめ
最後にまとめです。
- 高卒だと仕事がない理由①:大卒と高卒でそれぞれ求められる能力が違う
- 高卒だと仕事がない理由②:大卒以上を条件にしている企業が多い
- 高卒だと仕事がない理由③:大卒に比べて高卒は離職率が高い
- 高卒でも転職成功させる方法①:自己分析
- 高卒でも転職成功させる方法②:資格を取る
- 高卒でも転職成功させる方法③:転職エージェントに相談する
学歴による差別は減ってきてはいるものの、日本はまだまだ学歴社会ですから、高卒という学歴に大きな壁を感じてしまう人も多いでしょう。
しかし、たとえ高卒であっても転職することはできるのです。
自分の頑張り次第で、きっとあなたが活躍できる仕事が見つかるはず。
この記事を読み、しっかり転職を成功させるための対策を行うことで、仕事を通じて幸せになれるよう祈っています!